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第2回 人生の苦難が人を鍛える

第2回 人生の苦難が人を鍛える

バイク事故で片足切断の危機に

佐藤 優 人生にはときどき、「なぜ自分の身にこんなことが起きるのか」と思うほかない予測不能なじんな出来事が起こります。
 私の場合は東京地検特捜部に逮捕され、2002年5月から03年10月まで「すげヒルズ」(東京拘置所)の独房に512泊しました。もっとも、あのときの経験があったおかげで、私は今日こうして作家として活動しているわけですが。
土屋 伸之 佐藤さんの当時の経験については、著書『国家の罠 外務省のラスプーチンと呼ばれて』で読ませていただきました。
佐藤 塙さんはナイツを結成した直後、交通事故で思わぬ大ケガをしたと聞きました。
塙 宣之 そうなんです。僕は2000年3月に創価大学を卒業したのですが、卒業の半年ほど前に「一緒にコンビを組まないか」と土屋を誘いました。ところが大学を卒業した直後の2000年6月、バイクで走っていたときに交差点で交通事故を起こしてしまったのです。
佐藤 どのくらいのケガだったんですか。
 即死でもおかしくない大ケガでした。体がふっ飛ばされて頭から血を流し、足の骨が折れて外に飛び出している状態です。骨が外に出て空気に触れたせいで、ばい菌が入って炎症を起こしてしまったんですよ。そのせいで毎日38度の熱が下がりませんでした。
 医師からはこう宣告されました。「この熱が3週間続くようであれば、を防ぐために足を切断しなければいけない」。頭の中が真っ暗になりました。
佐藤 コンビ結成直後に相方が大事故を起こしてしまい、土屋さんも驚いたでしょう。

0035ナイツ×佐藤2

語り合うナイツのお二人と佐藤優氏

土屋 えぇ。ただ、さっそく創価大学落研(落語研究会)の先輩から連絡をもらい、「みんなで唱題会を開こう」と言われました。
佐藤 そこが創価学会の強さですよね。もしかすると、塙さんは足を切断して片足で生きていかなければいけないかもしれない。あるいは大事故という宿命を転換し、足を切断しなくても済むかもしれない。これから起きる可能性が大きく二股に分かれるなか、創価学会員は御本尊に向かって「南無妙法蓮華経」のお題目を唱えるわけですね。
土屋 ナイツを結成してたった3カ月目の出来事ですから、僕にとっては「就職が決まった瞬間に会社が倒産してしまった」というような状態でした。もちろん不安でしたけど、とにかくがむしゃらにお題目を唱えました。
 あのときは土屋が毎日お見舞いに来てくれました。みんなが動き、みんなで集まって人のために祈る。こんな組織はほかにありません。もし足を切断していたとしても、信心の力によってそこから強く立ち上がっていけばいい。
 高熱が3週間続き、「明日熱が下がらなければ覚悟してください」と言われていたのですが、なんと3週間目に体温が36.7度まで下がったのです。
佐藤 何が起ころうと祈りを根本にしていく。池田名誉会長の指導を源泉とし、みんなで一生懸命お題目を唱えた結果、その祈りが客観的な状況までも変えていった。創価学会の祈りの力にはかんめいを受けます。
土屋 僕らは学会活動を通して、自分の未来、自分の将来のためだけでなく、人のために祈ります。自分のことだけで精一杯なのではなく、人のために祈り、人のために行動する。これが創価学会の信心のすごいところです。

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