「ゆとり世代」を育てるリーダー力

第2回 若者を引っ張るオジサンマネジメント

第2回 若者を引っ張るオジサンマネジメント

「ベンチでの仏頂面」と選手に「質問を投げかける」ことの意味

原田 2017年の日本ハムは、どんなところが特徴ですか。
栗山 皆さんから「まるで高校野球みたいだよね」と言われるくらいに、泥臭く野球をやっていきたいと思います。「勝ち負けなんてどうでもいい」というくらい毎日必死に野球ができれば、2017年も優勝争いに食いこめるでしょう。
原田 2016年のシーズンは、すごいメイクドラマの連続でした。
栗山 だからといって「去年あれだけがんばったのだから、今年は勝てなくてもしょうがない」ということではいけません。
「去年勝てたのは運もあった。毎年運が良いわけではないし、今年勝てなくたってしょうがない」とならないためにはどうすればいいのか。大事なのは「ファーストベースへ毎回全力疾走」です。「こいつらはなんだ。プロ野球選手なのに、まるで高校野球みたいに必死に野球をやるよな」。まわりの人がそうあきれるくらいの空気ができれば、こっちのものです。

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ベンチから厳しい表情で試合を見つめる栗山監督 写真=共同

原田 最近の栗山監督は、ベンチにいるとき仏頂面ぶっちょうづらでほとんど笑わなくなりました。ひょっとしてあの無表情は、チームに緊張感を生むために意識的に作っているのですか。
栗山 試合中に柔らかい表情をしていたら、まずいプレーがあったときに「これでもいいんだ」と思われてしまうのではないでしょうか。みんなをリラックスさせるためにわざと笑うときもありますが、監督の僕が自らピリリとした緊張感を作ろうと意識しています。
原田 泥臭いチームを作るために、ベンチでの表情以外に工夫していることはありますか。
栗山 質問魔になって、選手に質問をいっぱい投げかけます。「もしお前が監督だったら、こういう場面でどうする?」「××選手だったら、この場面でどういうプレーをするかな」と、自分の頭でたくさんのシミュレーションを考えさせるのです。質問をどんどん投げかけながら、選手にさまざまなことを気づかせていきます。
原田 青山学院大学の原監督の場合、奥さまともども学生と一緒に寮生活をしていますから、選手との距離はかなり近いようです。選手に「原監督ってどんな人?」といたら、「親戚のおじちゃんみたい」と言っていました。もちろん上下関係は確実にあるのですが、厳しさのなかに親子や兄弟のような親しみもあるのでしょう。
 栗山監督の場合、選手とはあまり距離を詰めすぎないように注意しつつ、一人の人間として敬意を払いながら言葉を投げかけていくのですね。
栗山 もう一つは、叱ったときに叱った効果があるかどうかを大切にしています。僕はあまり選手を叱らないのですが、普段から仲良くしていると、いざというときに、叱っても全然効き目がなくなってしまいます。2016年のシーズン中も、中田翔を何回か呼んで厳しく指導しました。「これはさすがにヤバイ。監督が怒っている」と思ってもらえなければ、叱っても逆効果に終わってしまいます。
 選手のために、あえて距離感を保つ。この緊張感を崩さないように気をつけています。

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