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第1回 笑いの哲学

第1回 笑いの哲学

創価学会婦人部の強さ

土屋 佐藤さんが書かれた『創価学会と平和主義』(朝日新書)という本は、学会員の間で大変な話題です。僕らもこの本を読んで勉強させていただきました。

佐藤 仕事場の近くを歩いていたときに、見知らぬご婦人から「ちょっと、あんたあんた」と呼び止められたことがあるんですよ。「あんた、佐藤優さんでしょう。いい本書いたらしいね。あんた幸せになるよ」と言うのです。

 「福運ふくうんが貯まるよ」って。

ナイツ

ナイツのお二人

佐藤 そうです。これこそ創価学会婦人部の強さだと思うのです。面識がない私にいきなり声をかけて、信仰の確信をズバリ直球で語ってしまう。毎日、勤行ごんぎようをしてお題目を唱え、世界平和を祈る創価学会員の根底には、平和主義が脈打みゃくうっています。こういう人たちが平和を担保するわけですし、だからこそ創価学会が応援する公明党は平和主義から逸脱いつだつすることはないと思うのです。

 子どもの頃、ウチの親が同級生や近所の家を訪ねて公明党の応援をするのが嫌でした。「お前の親がまたウチに来たよ」と言われますからね。でも実は、そういう地道な活動がすごい平和運動なのだということが、今になって分かってきました。

佐藤 それにしても、創価学会の人はよく笑いますよね。私は創価学会員の前で講演をすることもありますし、禅宗の僧侶の前で講演することもあります。学会員の皆さんはとてもよく笑うのですが、禅宗の僧侶は誰もクスリとも笑いません。

土屋 おもしろくても笑ってはいけない教義きようぎなんですか。

佐藤 禅宗の僧侶で作家をしている人から聞いたのですが、おかしな話を聞いて感情が動きそうになったときには、頭の中のスイッチをパッと切り替えて笑わなくするのが、禅宗の修行のポイントなのだそうです。ですから、私がユーモアを交えて2時間話をしても、聴衆の顔の表情は全然変わりません。

 浅草演芸ホールや東洋館でも、「この人は何をしに来ているのだろう」と不思議に思うほどピクリともしないお客さんがいますけどね。(笑)

佐藤 創価学会員はうれしいときには喜ぶ。楽しいときには笑う。頭に来たときには怒る。喜怒哀楽きどあいらくを素直に表現しながら、仏法を生活に生かしています。おなかの底から笑い、時にはおなかの底から怒って戦えるところが、創価学会のすごさであり強みです。

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