対談 与党・公明党の使命と責任を問う

対談 与党・公明党の使命と責任を問う

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消費税率引き上げ延期と軽減税率

御厨 2014年11月、安倍首相は15年10月に予定していた10%への消費税率引き上げを17年4月まで延期しました。さらに参院選直前の16年5月、税率引き上げを19年10月まで2年半先送りすることを決めています。
山口 日本と世界の経済の現状を考えれば、引き上げ延期はやむをえない判断です。ただし長い目で見るならば、延期はするにせよ、いずれ消費税率は引き上げなければいけません。消費の冷え込みを減殺げんさいし、経済への影響を最小限にするため、10%の引き上げ時には軽減税率を円滑えんかつに実施することを公明党は安倍総理とともに確約しました。
御厨 公明党は自民党の一部と財務省の反対を押し切り、相当がんばって軽減税率を勝ち取りました。そもそも消費増税は民主党政権時代の12年6月、民主・自民・公明の三党合意によって決まった政策です。
山口 三党合意の精神は今も失われてはいません。私たちはただ増税するだけでなく、社会保障の持続可能性や財政の健全化も同時にえているわけです。生活実感に根ざした消費税の逆進性対策をするためにも、軽減税率導入は絶対にゆずれない選択でした。
御厨 昨年安倍首相にお会いしたとき、安倍さんはこう言っていました。「官邸に入ってくる情報は一筋縄ではいかぬものばかりだ。ほかでは絶対受け取れない球が、最後は首相のところにやってくる」と。安倍首相は腹を据え、「自分のところに入ってくる情報はすべて危機管理情報だ」と真剣に考えているのでしょう。
 だからこそ山口代表との間にきちんと党首会談を開き、有識者のセカンド・オピニオンを聴きながら慎重しんちょうに判断するのです。10%の消費税率引き上げ延期も、そうしたなかからしぼり出された判断でした。安倍首相の判断にするように、ときに促進力となりときに抑止力となっているのが、今の公明党の姿ですよね。
山口 私は最近「質の面での安定」と表現します。公明党が連立政権のパートナーに加わっているおかげで、安倍政権は大衆の幅広い意見、小さくても多様な声を受け止めることができるのです。自民党と議論しながら合意形成し、公明党は大衆が今求めている政策を着実に実行します。
御厨 第二次安倍政権下で自公両党は4回連続で国政選挙に勝利しました。これだけ短い期間に4回連続で選挙に勝利した総理大臣は、安倍さんが初めてではないでしょうか。
山口 「民主党政権の失敗を二度と繰り返してはならない」という認識が、有権者の皆さんに奥深く染み込んでいるのでしょう。政治には「質の安定」が何よりも大事なのです。先ほど御厨先生がおっしゃったとおり、安倍首相は「聞く耳」をもっていらっしゃいます。私も党首会談では、ときには厳しい意見もズバリ申し上げるわけです。
 安倍首相が耳の痛い意見もちゃんと受け止めてバランスを取っているおかげで、安倍政権は3年半にわたって安定を保ってこれたのです。

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